新潟県というと、一般的には豪雪地で米と酒がうまいというイメージがすぐ浮かびます。だからでしょうか、北前船寄港地として栄えた旧新潟町の特徴がそれに隠れてしまっていたのではないでしょうか。しかし、旧新潟町を舞台にしたまち歩きは「路地連新潟」、「新潟シティガイド」の活躍で全国から注目を浴びるスポットとなってきました。米と酒に並び、歴史ある港町の路地や成り立ちなど新潟特有の「カタチ」が新潟の個性として主役をつとめることは間違いありません。古町を中心に白山公園から日和山までを範囲とした「旧新潟町」を見つめ直すことは、新潟をよりただしくおもしろく理解することにつながるはずです。
開港五港の中で、長崎港(1571〜)と横浜港(1859〜)以外は、北前船が寄港した西廻り航路上にあり、函館港(中世〜、本格的には1802の函館奉行所設置〜)、新潟港(平安時代〜)、神戸港(奈良時代〜)は、北前船寄港地として日本遺産に認定されています。新潟の構成文化財を見ると、船の水先案内、北前船の豪商、日本舞踊市山流(古町芸妓)、遊女が願をかけた神社、湊祭・住吉祭など、米と酒のイメージとは異なる都市文化が並んでいます。
そして、そのまち中心部こそ誰もが使いやすいまちになるべしと、視覚、聴覚、身体に障がいがある当事者がまちを歩き、新たなまちの資源を見つけ町を歩いてガイドする事業をスタートさせました。コロナが終われば、我々を歓迎してくれる花街の割烹、居酒屋へ繰り出し、さらに歓迎してくれるお店を増やしていきたいと考えています。ぜひご一緒に私たちと旧新潟町のまち歩きを楽しみましょう!